予防のための病院利用

動物病院は病気を治すためだけの場所ではありません。
これからは病気にさせないために病院を利用しましょう。
ひとくちに予防と言われて、みなさんは何を思い付きますか。ワンちゃんだったらフィラリア予防、ワクチン接種、ノミ/ダニ予防、検便くらいでしょうか。どれも大切ですね。
ではワンちゃんを例に、他の予防について考えてみましょう。
■不妊手術
オスであってもメスであっても出産させないための手術ですが、それぞれいくつもの病気の予防になります。メスでは卵巣/子宮の病気、メス犬の腫瘍で一番多い乳癌を含めた乳腺の腫瘍。オスでは前立腺疾患、会陰ヘルニア、肛門周囲の腫瘍など。代表的な病気の一部をあげましたが、性ホルモンは他の病気を複雑にし、治療を難しくします。
■体重管理ー
肥満が様々な病気の基になることは人では当たり前のことですね。動物も同じです。糖尿病は有名ですが、その他にも関節疾患、心臓病、呼吸器病、皮膚病などの原因になります。
■歯磨き
歯磨きをしないと口の中はバイ菌だらけになります。これが顎や鼻などを巻き込んだ病気を起こします。また、歯周病は腎臓病,心臓病などを引き起こす可能性が指摘されています。週に1ー2回でも効果があります。 動物病院では、歯医者さんと同じような機械で歯石取り、歯周病の治療ができます。
■耳の手入れ
毎日の診察で耳の病気,特に外耳炎を多くみかけます。
頭をブルブル振って、とても痒そうですね。
原因にもよりますが、イヤークリーナーをたまに使うだけで予防になります。「綿棒でグリグリ」は逆効果のことが多いのでお薦めできません。
■身体を清潔に保つ
歯磨き、耳の手入れの他、シャンプー、爪切り、肛門腺しぼりも大切です。これらは、日頃の手入れとして、おうちでできると良いのですが、難しい場合は動物病院や美容室を利用しましょう。